最終更新日(update) 2021.09.01
句会報(R2)
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令和二年栃木県白魚火会秋季俳句会 令和3年1月号掲載
令和二年栃木白魚火 忘年俳句大会会報 令和3年2月号掲載
三刀屋りんどう句会の吟行 令和3年3月号掲載
令和三年栃木県白魚火会 新春俳句大会 令和3年3月号掲載
坑道句会句会報 令和3年4月号掲載
函館白魚火会 句集出版お祝会 令和3年6月号掲載
大東笹百合句会の吟行 令和3年7月号掲載
浜松白魚火会 第二十三回総会及び俳句大会 令和3年7月号掲載
静岡白魚火 総会記 令和3年8月号掲載
令和三年度栃木県白魚火会 夏季俳句会 令和3年9月号掲載
栃木県白魚火総会 俳句大会報告 令和3年10月号掲載

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令和3年1月号掲載 句会報

令和二年栃木県白魚火会秋季俳句会

中村 早苗

令和3年1月号へ 

 今、世界的な規模で流行している、新型コロナウイルスの感染防止の為、自粛生活が続いた。その間、栃木県白魚火会の行事は、一月の新春俳句大会以降全て中止となった。
 その後、自粛生活が緩和されたのを機に、密を避け、マスク・消毒を徹底する事により、句会を開催する事に決まった。
 そして、十一月八日日曜日、宇都宮市中央生涯学習センターに於て、栃木県白魚火会秋季俳句会が、久しぶりに開催された。
 十二時半、受付開始であったが、予定時刻の前に全員揃っていた。
 出席者十九名、五句出句、十句選、内特選一句の全員が同じ条件の句会であった。
 出句、清記の後、写真担当の熊倉一彦さんの提案により、マスクを付けた写真と、外した写真の二枚撮影した。
 星田一草会長の挨拶、柴山要作幹事長の諸注意、星揚子さんの選句等の説明があり、清記一覧表のコピーが配られ、選句に入った。
 披講者は中村國司さんと松本光子さん。いつも通りのスムーズな進行で読み上げられ、各自が名乗る事が出来た。今回は特に、個人個人の想いが込められた俳句が並んだ。
 選句の結果、最高得点は二十一点の加茂都紀女さん。一句の高得点句も加茂さんの十点であった。尚、特選一句は好みが分かれた為か、松本光子さんの四点が最高であった。
 又、鶴見一石子同人会長より、句会に参加出来ないからと、俳人協会のカレンダーが五本寄付され、星田会長より成績の上位五名に、手渡された。
 その後、星田会長と加茂副会長の選評が行われた。
 後片付けも全員で済ませ、全てが完了したのは、四時終了予定の三十分前であった。
 次回の行事が開催される事を願いつつ散会となった。

当日の一句(作者名五十音順)
柿を剥くリズムに乗りし夫の指   秋葉 咲女
逃げ易き日差を捕らへ草紅葉    阿部 晴江
単線の遅れ待つ駅そぞろ寒     石岡ヒロ子
透き通る赤き木の実や今朝の冬   上松 陽子
男体山の利休色なる今朝の冬    江連 江女
医王寺の秘佛にまみゆ文化の日   加茂都紀女
塩むすびこの極上の今年米     菊池 まゆ
釣瓶落し火星大きく接近す     熊倉 一彦
穴に入る蜥蜴静かに鼓動せり    齋藤 英子
鹿沼路や右も左も蕎麦の花     佐藤 淑子
せせらぎの尽きぬおしやべり秋日影 柴山 要作
料理中のあたまは句作暮早し    杉山 和美
飛石を濡らして去りぬ初時雨    鷹羽 克子
くつきりと筑波の双耳冬に入る   中村 國司
連れ添ひて四十五年目冬はじめ   中村 早苗
頰に触るる小雨十月桜かな     星  揚子
羅漢彫る石工の小屋のそぞろ寒   星田 一草
色変へぬ松花嫁の遠会釈      松本 光子
穭田を残し田の神帰りけり     渡辺 加代



令和3年2月号掲載 句会報

令和二年栃木白魚火 忘年俳句大会会報

中村 國司

令和3年2月号へ 

 新型コロナウイルス感染症に明け暮れた令和二年でしたが、それを締め括る栃木白魚火忘年俳句大会が、十二月六日、二十二名の参加者により宇都宮中央生涯学習センターで開かれました。
 コロナ第三波の真っ最中の所謂「リアル句会」です。三密回避、全員マスク装着、室内換気はもちろんのこと、手指消毒や万一に備えての連絡名簿作成など、できる対策はすべて施しての開催でした。
 栃木県内の全国規模の、若しくは全県規模の俳句大会のほとんどが中止となる中で、栃木白魚火の面々が一堂に会せたことは大きな喜びでした。やはり俳句会は顔を合わせてこそ、との実感を強く持ちました。
 出句された各作品も充実しており、ことに大野静枝さんの「枯山の枯れざるものに一都句碑」は、大谷資料館前の西本一都句碑を詠んでいますが、句碑建立以後の諸作品の中でも絶唱と言える収穫でした。
 左に曙・鳥雲同人の特選句と、全員の作品をご紹介しつつ、栃木白魚火の今後に期待の持てる忘年俳句大会となったことをお伝えして、大会会報とします。

曙・鳥雲同人特選句
星田一草 特選

枯山の枯れざるものに一都句碑 大野 静枝
忘るるを諾うてをり木の葉髪  松本 光子

加茂都紀女 特選
落葉踏み朝の光を踏みにけり  齋藤 英子

柴山要作 特選
一日を素顔で過す枇杷の花   加茂都紀女

星 揚子 特選
カステラの底ひに粗目冬銀河  本倉 裕子

松本光子 特選
十二月苺ハウスの灯の消えず  佐藤 淑子

中村國司 特選
枯山の枯れざるものに一都句碑   大野 静枝

「今日の一句」 (二十二名・五十音順)
指貫の指に勤労感謝の日      秋葉 咲女
足利の興亡空に木守柿       阿部 晴江
廃校の奈落ひとひら冬紅葉     五十嵐藤重
「はやぶさ2」カプセル帰還霜の朝 石岡ヒロ子
野仏に色を置きたる柿落葉     上松 陽子
枯山の枯れざるものに一都句碑   大野 静枝
一日を素顔で過す枇杷の花     加茂都紀女
折節に碧き眼をあげ蓮掘女     菊池 まゆ
茶の花や見付けて欲しきかくれんぼ 熊倉 一彦
落葉踏み朝の光を踏みにけり    齋藤 英子
セーターに母の簞笥の匂ひかな   佐藤 淑子
冬蜂の骸掃き出す地蔵堂      柴山 要作
葱刻む思ひの丈のみぢん切り    杉山 和美
山眠る珠と抱ける神の池      鷹羽 克子
息白く少年が行く背に朝日     田所 ハル
一都師の見そなはされし雁木かな  中村 國司
咳込めば背に大きな手が触るる   中村 早苗
何もなき田や冬晴の遠筑波     星  揚子
落葉踏む音の明るき雑木山     星田 一草
忘るるを諾うてをり木の葉髪    松本 光子
それぞれの海を見てゐるマスクかな 本倉 裕子
三世代同居の屋敷吊し柿      谷田部シツイ



令和3年3月号掲載 句会報

三刀屋りんどう句会の吟行

妹尾 福子

令和3年3月号へ 

 令和二年十一月七日(土)〝立冬〟の日に、りんどう句会の吟行を、私の家から車で五分ほどの明石緑が丘公園で久々に行いました。
 明石緑が丘公園は「遊ぶ・学ぶ・集う」をテーマに、パークゴルフ場・グラウンドゴルフ場・野球場・天然芝サッカー場や屋根付ゲートボール場などがある、市内最大の広さを誇る総合レクリエーション広場です。公園内には、神楽などの伝統芸能を楽しめる「文化伝習館」やコテージ・キャンプ場もあり、四季を通して、県内外からの利用者が絶えません。句会の場となる「明石ふれあい館」では、蕎麦打ちや陶芸の体験も出来、研修に訪れる人達にも人気のスポットです。
 当日は、小雨の中での吟行となりましたが、秋から冬へと移ろう景色を目の当りにして、一味違う趣を感じ乍ら公園内を散策して、句作を試みました。
 公園の入口には、冬桜の白く可憐な花が咲き初めており私達を優しく迎えてくれている様で、嬉しくなりました。屋根付ゲートボール場には、永井隆博士や八岐の大蛇などをモチーフにした壁画が目を引き、中・高校生たちの力作に感動し、いよいよ句心に火が付いて来ました。テニスコートでは、高校生たちが試合中で、山々に若い声が谺して、ここでも一句! 丘の上には丸太の長椅子があり、ちょっと一息…。ふと見ると、木のテーブルに小石が積まれていて、可愛い芸術を発見!坂道を下ると、グラウンドゴルフを楽しむゴルファーたちと出逢い、句作の手を止め、暫し観戦したり…などと、句材豊かな大自然を満喫し、いざ句会へ―。お昼は豪華な会席料理に舌鼓を打ち、紅葉を眺め乍ら、行合いの風情を楽しみ、心も〝豊かに彩られた〟一日でした。

当日の二句
 奥山の濡れて色濃き櫨紅葉        中林 延子
 里しぐれ壁画の大蛇のびやかに
 子らの声弾む高原山粧ふ         陶山 京子
 晩秋の丘に真紅のマツダカー
 切り開くこの里作り冬桜         森山 啓子
 長椅子の百の年輪冬支度
 秋うらら子等の描きし壁画かな      山根比呂子
 冬ぬくし小石積まれしベンチかな
 吟行の靴先ぬらす初しぐれ        梅木 英子
 高原の遊具そのまま冬に入る
 ゴルファーのジャンパーとりどり木の葉雨 原  文子
 どこからか山禽の声末枯るる
 マウンドの著き白線冬の雨        難波 英子
 公園の子等のテニスや冬に入る
 九十九折三日見ぬ間の七かまど      妹尾 福子
 紅葉を愛でつつ昼の膳を賞づ


難波英子、梅木英子、森山啓子、山根比呂子、原 文子
中林延子、陶山京子、妹尾福子


令和3年3月号掲載 句会報

令和三年栃木県白魚火会 新春俳句大会

熊倉 一彦

令和3年3月号へ 

 令和三年一月十日に予定されていた栃木県白魚火会新春俳句大会が、新型コロナ感染拡大により紙上句会となった。華やかな新年初句会を期待していたが残念な結果となった。しかし、役員の計らいで紙上句会となり、気持ちを新たに投句をした。会員のうち二五名参加、一二五句が集まった。一人十句選(内一句特選)で十日の間隔でまとめる事ができた。舞台裏に事務局の活躍があった事は言うまでもない。
 役員の特選と各々の「今日の一句」は次の通り。

 星田一草特選
 寒昴攻め窯の炎が音となる    大野 静枝

 加茂都紀女特選
 雑煮てふ力頂く齢かな      本倉 裕子

 齋藤都特選
 滝口は太古の隆起山眠る     五十嵐藤重
 柴山要作特選
 初明り静かにものの動き出す   星  揚子

 秋葉咲女特選
 拉致といふ言葉の寿命冬の海   中村 國司

 阿部晴江特選
 一病の身支へ合ふ日々年新た   柴山 要作

 五十嵐藤重特選
 元朝や鴉が一羽跳ねてをり    齋藤 英子

 星揚子特選
 枯蓮を撫でゆくやうに日の渡る  渡辺 加代

 大野静枝特選
 凍滝の中を一糸の水透くる    本倉 祐子

 田原桂子特選
 寒の入コロナ禍の世の剥き出しに 本倉 祐子

 中村國司特選
 前脚を揃へてゐたる冬の蜂    星  揚子

 松本光子特選
 枯蓮を撫でゆくやうに日の渡る  渡辺 加代

 今日の一句(作者名五十音順)
母の膝競ふ春着の児を諭す     秋葉 咲女
味噌汁のほのかな香り今朝の冬   阿部 晴江
滝口は太古の隆起山眠る      五十嵐藤重
バイク音響いて届く初便      石岡ヒロ子
煤逃やケージの猫を乗せて出づ   上松 陽子
をみならの帯見せ合ふも初景色   江連 江女
寒昴攻め窯の炎が音となる     大野 静枝
鐘を撞く僧の仰け反る除夜の月   加茂都紀女
若水を汲むあかときの沢音に    菊池 まゆ
スモックを脱いで駆けつこ冬木の芽 熊倉 一彦
人が好き縁側が好き日向ぼこ    齋藤 英子
花八手添へ木の紐を締め直す    齋藤  都
初日影庭に番の目白かな      佐藤 淑子
初護摩の磴駆け上がるサッカー部  柴山 要作
亡き犬の骨拾ひけり冬銀河     杉山 和美
垂乳根の銀杏突き抜く地球かな   田所 ハル
元朝の里道水の音ばかり      田原 桂子
会はざるも会へざるも母冬霞    中村 國司
四日はや止まりし時の動き出す   中村 早苗
前脚を揃へてゐたる冬の蜂     星  揚子
堰音の光りを散らす初景色     星田 一草
初山河新幹線の萌葱色       松本 光子
凍滝の中を一糸の水透くる     本倉 裕子
流れ来る湖畔の氷きらめけり    谷田部シツイ
全容を見する連山淑気満つ     渡辺 加代



令和3年4月号掲載 句会報

坑道句会句会報

原 和子

令和3年4月号へ 

 昨年、坑道句会はコロナウイルス禍の中、一堂に会しての句会を持てぬまま、いつ再開したらよいのか頭を悩ましていました。十二月に入っても来年の見通しが立たないため、三月までの計画はすべて中止と致しました。然しながら、一度も顔を合わさぬまま今年度を終えるのは寂しいことと思い、通信句会を計画致しましたところ、三十三名の方が喜んで参加してくださいました。
 出句は一人五句で一六五句。互選はせず、曙、鳥雲同人の選者に入選一〇句をお願いしました。高得点句と「私の一句」は次の通りです。

高得点句
 五点
波の花舞うて砲台跡の黙     渡部 幸子
 四点
雪しんしん野を真二つに河流る  久家 希世
 三点
喉過ぐる時まろやかな寒の水   西村 松子
雪景色ことさら深き海の紺    樋野久美子
白波に向かひて今日も海苔を摘む 樋野美保子
満州の戦渦に生まれ喜寿の春   渡部千栄子

 私の一句(掲載は五十音順)
ゆつくりと両手で掬ふ春の水   安食 彰彦
凍てし月遠く聞こゆる電車の音  荒木千都江
全快ところころ笑ふ初電話    生馬 明子
仏壇に語りかけつつ年用意    井原 栄子
年玉を手に握らせる子守唄    榎並 妙子
一湾の光を集め野水仙      大菅たか子
赤と青揃ひのブーツ雪を待つ   落合 武子
残照の山の端朱し年の春     金築暮尼子
かいつぶり水輪の先に頭出す   川谷 文江
大銀杏木の瘤晒し寒に入る    木村 以佐
己が干支に密かに誓ひ屠蘇受くる 久家 希世
釣り糸にきらりと初日明け渡る  小澤 哲世
境内の榾火を囲み明けを待つ   小林 永雄
木の陰に千両ここにと覗きたる  清水 順子
新年や箱根駅伝のドラマ観る   杉原 栄子
逞しき裸木で立つプラタナス   竹元 抽彩
枯葦や舟底叩く波の音      土江 比露
雪来るか固く閉ぢたる貝の口   西村 松子
丸薬を床に探せる寒夜かな    原  和子
活花にオブジェを添へて年迎ふ  樋野久美子
海鳴りや寒禽磯の魚を食む    樋野美保子
初鏡薄化粧して人を待つ     福間 弘子
朝方の雪の深さを確かむる    船木 淑子
冬ざれの波に揺らるる湖の鳥   牧野 邦子
船川の鉄橋渡る初電車      松崎  勝
西陽受け雪の大山神々し     松﨑 吉江
掛大根くの字となりて外さるる  三原 白鴉
野球部は全員丸刈り初詣     持田 伸恵
生花の竹の尖りや淑気満つ    山根 恒子
大斐伊に光芒そそぐ明の春    山本 絹子
束の間の光明たまふ初景色    渡部 幸子
遠くなるだんだん言葉去年今年  渡部千栄子
包丁を研ぐ夜を低く虎落笛    渡部美知子



令和3年6月号掲載 句会報

函館白魚火会 句集出版お祝会

森 淳子

令和3年6月号へ 

 永い冬も終わりようやく北国にも春が訪れてまいりました。
 この度、広瀬むつきさん「日々新し」、
内山実知世さん「麦青む」の句集が出版され、お祝会を致しました。
 会員一同の大きな喜びでもあります。
 コロナウイルスの影響により盛大な会とはゆきませんが、会員一同の温かい気持ちは通じたかと思います。因みにお二人が首に巻いている綺麗なスカーフは句友からのプレゼントです。
 その後四月例会を行いました。
 会員のそれぞれ二句を掲載いたします。

初句会御洒落心の見え隠れ
どつと降る二月の雪でありにけり  淳 子
つつましく生きて今年の雛飾る
止みて降る啓蟄の雪定まらず    むつき
静もれるトラピスチヌの木の芽風
童歌唄ひ一人の雛まつり      節 子
老の春安否を尋ね合ふ電話
すぐ解かる疎遠の友の初電話    ちよの
玄関の粉雪をはく箒かな
お祝の春のスカーフ結びけり    実知世
マスクして図書館のなほ静かなる
春の土今日も繙く農日誌      も と
池の面に幽かな揺らぎ春兆す
ぽつかりと入り口のごと木の根明く 倫 代
菜の花の届きて厨華やかに
春の宵元気な声の長電話      玲 子
軒氷柱痩せ細りたる昨日今日
手作りの雛と語りし一人の夜    千 華
おさげ髪寄せ書き終へて卒業す
由緒ある坂の茶房に紙雛      ケイ子
高知から文旦届く冬日かな
薄着してダンスレッスン冬うらら  ゆ き
凍る道つるり転けても子等軽し
雛の顔作れる人によく似たる    キヨヱ
春風に吹かれて一人夢を追ふ
早春の光り輝く今朝の空      文 子
雪の下芽生えし命いぬふぐり
絵葉書に「笑・門・福・来」春の風 く ら
雪洞をほのかに灯し雛の宵
亡き祖母に貰ひし雛を飾りけり   理 江
樏を履く眼前の旭岳
ぽつかりと空席二日春の風邪    法 子
弁当にガンバレと添へ大試験
泣く君を笑顔に変へるスイートピー 純 子
真つ先に椿の根明けひろがりぬ
ひとり居の自由不自由のどけしや  智 子


吉崎 ゆき  富田 倫代  西川 玲子  堀口 もと  吉田 智子  広川 くら  赤城 節子  山越ケイ子
根川 文子  山田 千華  佐久間ちよの  森  淳子  広瀬むつき  内山実知世


令和3年7月号掲載 句会報

大東笹百合句会の吟行

原 みさ

令和3年7月号へ 

 昨年は新型コロナウイルス禍の中ではあったが、毎月の句会はどうにか開くことが出来ていた。しかし吟行句会はとうとう一度も開催することなく一年が過ぎてしまった。
 そこで一念発起して、近場の雲南市大東町東阿用にある「大東窯」への吟行を計画した。「大東窯」は、かつて私達の句友であり白魚火の誌友であった大西やすこさんの仕事先でもあった。今年はやす子さん没後七年目となり何か因縁めいたものを感じた。
 令和三年五月一日(土)集合時間の十二時半、朝からの雨もすっかり上がり、窯場を囲む周辺は鮮やかな緑の山々に包まれて、清々しい空気で身も心も洗われた。今はやす子さんの娘さんが跡を継ぎ、窯場のオーナーである。掲げてあるやす子さんの写真をみながら思い出を語り一同懐かしさで一杯になった。そして思い思いに素焼きの器に絵付をし、作品作りに余念がなかった。作品は後日完成ということで、みんなは窯場の周辺を散策しつつ作句に夢中になった。
 窯場の隣にはかつてモリブデンの鉱山があり、鉱山盛んなりし頃の面影を僅かに残していたが、時代の変遷により当時の鉱山事務所の残骸なども有り一抹の寂しさ等感じた。
 自然の中で躑躅、山藤、芹、著莪の花、若葉、囀り等々句材には事欠かなかった。当日所要の為欠席した人もあり残念ではあったが、俳句と陶芸作品と一挙両得で楽しく充実した半日を過ごすことが出来た。

(当日の作品)
薫風に乾く窯場の素陶棚    
屋根古りし青葉颪の窯業所   佐藤 愛子
廃鉱の事務所跡とや梅雨菌   
陶房の噴井ゆたかに音たつる  藤原 益世
山清水豊かに流る窯場裏    
慎重に素陶の絵付風薫る    朝日 幸子
亡き友の窯場の背山藤垂るる  
平皿にピンクの絵柄春深し   細田 益子
仰ぎ見る古き窯場の松の花   
永き日のゆつくり描く絵付かな 森脇 あき
絵付皿並ぶる窯場藤若葉    
廃鉱の残骸今に里若葉     原  みさ


森脇 あき 朝日 幸子 細田 益子 藤原 益世
原  みさ 佐藤 愛子


令和3年7月号掲載 句会報

浜松白魚火会 第二十三回総会及び俳句大会

高田 茂子

令和3年7月号へ 

 本年度も昨年度に引き続き、予定していた総会と俳句大会がコロナウイルス禍により中止となりました。
 本年度は、令和二年度の会計報告、活動報告、今年度の行事予定、予算案の承認、役員改正に伴う新役員の紹介、白魚火賞・みづうみ賞の受賞者の表彰、総会後の俳句大会の六名の選者による結果の発表が予定されておりました。これらを掲載し御報告とさせていただきます。

新役員
 顧  問 黒崎 治夫 野沢 建代
 相 談 役 渥美 絹代 村上 尚子
      弓場 忠義 塩野 昌治
 会  長 大庭 成友
 副 会 長 阿部芙美子 山田 眞二
 幹 事 長 髙部 宗夫
 副幹事長 林  浩世
 会  計 齋藤 文子
 会計補佐 坂田 吉康
 監  査 鈴木 利久 高井 弘子
支部役員
 円 坐 A 鈴木  誠 花輪 宏子
 円 坐 B 宇於崎桂子 武村 光隆
 初  生 池島 慎介 砂間 達也
 槇 の 会 清水 京子 太田 朋子
 梧  桐 金原 恵子
 天  竜 渥美 尚作
 ちぐさの会 鈴木 竜川
 柚子の会 大村 泰子
 クリエート句会 前川 幹子 渡辺  強
 俳句サロン 弓場 忠義

白魚火賞・みづうみ賞、島雲同人推薦
 白魚火賞 塩野 昌治 鈴木 敬子
 みづうみ賞 塩野 昌治
 同秀作賞 浅井 勝子 齋藤 文子
      坂田 吉康
 同奨励賞 大澄 滋世 村松ヒサ子
 島雲同人 大澄 滋世 齋藤 文子
      牧沢 純江

浜松白魚火会句会
 白岩敏秀 選
  特選
(1)『晴朗』の紺の表紙や鳥帰る
齋藤 文子
(2)咲き満つる桜に浮力ありにけり
林  浩世
(3)葱坊主磨いてひかる泥団子
古橋 清隆
(4)うららやか母の着物に伯母の帯
花輪 宏子
(5)かげろふや飛地の町の駐車場
山田 眞二

 黒崎治夫 選
  特選
(1)紙ひかうき遠くへとばし春立ちぬ
田渕たま子
(2)菜の花の沖に漁火点りけり
近藤 庄吉
(3)二丁目の角を曲がりて初蝶来
弓場 忠義
(4)山笑ふ皿にアップルパイふたつ
塩野 昌治
(5)咲き満つる桜に浮力ありにけり
林  浩世

 村上尚子 選
  特選
(1)沈丁花父亡きあともよく香る
岡部 兼明
(2)妻より受くバレンタインデーの菓子
黒崎 治夫
(3)山笑ふ皿にアップルパイふたつ
塩野 昌治
(4)うしろにも眼のある教師山笑ふ
坂田 吉康
(5)畦焼の煙昼月に届きけり
渥美 尚作

 渥美絹代 選
  特選
(1)畝立ててをり遠山に春の雪
村上 尚子
(2)春光に包まれてゐる濡つくし
鈴木  誠
(3)菜の花の沖に漁火点りけり
近藤 庄吉
(4)山の端に残るくれなゐ雛送り
北村 弘美
(5)煙突の煙まつすぐ山笑ふ
大庭 成友

 野沢建代 選
  特選
(1)あたたかや句稿に残る師の朱筆
大澄 滋世
(2)山の端に残るくれなゐ雛送り
北村 弘美
(3)末黒野を傾け雨の来たりけり
大村 泰子
(4)師の句碑やこだまを返す時鳥
福田  勇
(5)春はあけぼの殊に澄みたる鳶の笛
高橋とし子

 阿部芙美子 選
  特選
(1)春雷や赤鉛筆の折れ易く
中山 雅史
(2)新駅のテープカットや百千鳥
西澤 寿江
(3)畝立ててをり遠山に春の雪
村上 尚子
(4)三方ヶ原台地の端を耕せり
齋藤 文子
(5)海苔干して隅々に日の渉りをり
佐藤 升子



令和3年8月号掲載 句会報

静岡白魚火 総会記

田部井いつ子

令和3年8月号へ 

 例年にない出来事が様々ありましたが、無事に八十八夜を迎え、お茶所牧之原の一番茶の収穫作業も一段落した五月十六日に、令和三年度静岡白魚火総会が、会員三十五名の出席で開催されました。  なお、顧問の鳥雲同人檜林弘一氏は他県にお住まいのため、コロナ対応で誌上参加していただきました。

一、総会
 1 令和二年度事業報告及び決算報告
 2 令和三年度予算案
 3 令和三年度事業計画案
 4 役員改選について
 坂下昇子副会長が顧問に、大塚澄江鳥雲同人が副会長に推薦されました。1、2、3、4共に、提案通り承認されました。
 続いて、鳥雲同人昇格祝いと静岡白魚火会発足四十年、会報誌五百号のお祝いが行われました。
 コロナ感染防止のため、会食等祝賀行事は中止し、記念の花束が贈呈されました。

二、俳句大会
 大会はコロナ感染防止のため、事前募集句の互選によるものといたしました。

 鈴木三都夫名誉会長 作品 三句
うぐひすと二人となりし山路かな
遠州は海のまほろば白子干す
雉鳴いてせちに母恋ふ里曲かな

 檜林弘一顧問 作品 三句
初蝶の風をあやつる伊賀の国
割切れぬ世へ熊穴を出でにけり
駅頭によき風立ちぬ鳥雲に

 鈴木三都夫 選
  特選五句
風船は子どもの夢をもつてとぶ    大川原よしこ
片手間が本気となりて防風摘む    柴田まさ江
開拓の昔はるかに茶の芽吹く     本杉 郁代
吹ける子も吹けぬ子もゐてしやぼん玉 大石 益江
絡まりしままの蔦にも芽吹きかな   山田ヨシコ
 檜林弘一 選
  特選五句
夕蛙星を待つかに鳴き交はす     山西 悦子
安らかな高さとなりしいかのぼり   梶山 憲子
産土の森膨らんで囀れる       本杉 郁代
球根を植うる片手に設計図      冨田 松江
一村の攫はれさうな春疾風      小長谷 慶

 名誉会長の特選五句に先生の色紙、檜林弘一氏特選五句と鳥雲同人六名の特選三位まで、互選高得点句三位までに季節の鉢植えのお花が賞品として授与されました。

 鈴木名誉会長の講評
 ・誤字、脱字がなくどの句も一定の水準に達していた。
 ・季語がいきているかどうか
 ・調べがよいか
 ・余韻のある句か
 ・心に残るものがあるかどうか、わかり易いことが大切であると、特選句五句を解説して頂きながらご指導を受けました。

鳥雲同人選
 本杉 郁代 選
風船は子どもの夢をもつてとぶ    大川原よしこ
隠沼を棲家と決めし残り鴨      大川原よしこ
片手間が本気となりて防風摘む    柴田まさ江

 小村絹子 選
辛夷咲く仕立下ろしのやうな空    冨田 松江
雛飾るひととせぶりの雛の息     大石 益江
初燕納屋の古巣にすべり込む     橋本 快枝

 坂下昇子 選
沈む日に吸ひ込まれゆく雁の棹    大石登美恵
さみどりに眼下一望茶の芽立つ    中  文子
安らかな高さとなりしいかのぼり   梶山 憲子

 辻すみよ 選
安らかな高さとなりしいかのぼり   梶山 憲子
天と地のかけはししだれ桜かな    相澤よし子
蜷の道密かに地図を描いてをり    坂下 昇子

 横田じゅんこ 選
雛飾るひととせぶりの雛の息     大石 益江
どの畦も塗られ一村動き出す     山田ヨシコ
沈む日に吸ひ込まれゆく雁の棹    大石登美恵

 大塚澄江 選
浜に買ふ砂の重さの若芽かな     辻 すみよ
稜線のふくらみ見せて木の芽風    山本 康恵
辛夷咲く仕立下ろしのやうな空    冨田 松江

互選高得点句
 十二点句
浜に買ふ砂の重さの若芽かな     辻 すみよ

 十点句
どの畦も塗られ一村動き出す     山田ヨシコ
沈む日に吸ひ込まれゆく雁の棹    大石登美恵

 記念撮影の後、滞りなく閉会いたしました。



令和3年9月号掲載 句会報

令和三年度栃木県白魚火会 夏季俳句会

熊倉 一彦

令和3年9月号へ 

 新型コロナウイルスの収束が中々見えない中、会員の方々の腕が鳴っているとの声が多数聞こえ、役員相談の上、夏季俳句会を紙上句会にて実施する事になりました。今年一月にも紙上句会を行ない二五名参加、一一五句でありましたが、今回の句会は一月を大きく上回り三二名参加、一六〇句が集まりました。一人五句投句、選句は一人十句(内一句特選)として、十二日の間隔でまとめることができました。皆さんの力作に感動と感謝を表します。  役員の特選と各々の「今日の一句」は次の通りです。

 星田一草 特選
ひとり座すベンチにてんと虫の来て 齋藤 英子

 加茂都紀女 特選
新緑の森黙然と火葬果つ 上松 陽子

 齋藤 都 特選
噴水の止みたる水の匂ひかな 星  揚子

 柴山要作 特選
菖蒲湯に九九の得意な子とふたり 加茂都紀女

 秋葉咲女 特選
向き変へて息ゆるやかに蝸牛 髙島 文江

 阿部晴江 特選
沼の水あをし青大将泳ぐ 星田 一草

 星 揚子 特選
駄菓子屋に踏み台一つ浮いてこい 熊倉 一彦

 熊倉一彦 特選
麦殻焼く煙遠退く加波筑波 柴山 要作

 大野静枝 特選
先生は今も先生夏木立 本倉 裕子

 田原桂子 特選
筍が上手に掘れて無口なる 松本 光子

 中村國司 特選
鮎釣りの様子見多し解禁日 石岡ヒロ子

 松本光子 特選
翡翠の一直線の光かな 佐藤 淑子

今日の一句
山の端に濡れ色朱く春の月     秋葉 咲女
さざなみの煌めく湖の夏兆す    阿部 晴江
父の日や父の威今に冠木門     鮎瀬  汀
法堂の気配洩れ来る大網戸     五十嵐藤重
熊避けの鈴の音軽し夏の山     石岡ヒロ子
母眠る寺の紫陽花母の色      上松 陽子
風死すや下校の子らの言少な    江連 江女
海桐咲くぬけ道の露地漁師住む   大野 静枝
菖蒲湯に九九の得意な子とふたり  加茂都紀女
大みなみリモートの娘のヨガポーズ 菊池 まゆ
駄菓子屋に踏み台一つ浮いてこい  熊倉 一彦
草取りの我に学童こんにちは    黒崎 法子
ひとり座すベンチにてんと虫の来て 齋藤 英子
忽と鳴るからくり時計春惜しむ   齋藤  都
咲き満ちて枝もたわむや針槐    佐藤 淑子
身のうちを朝風すつと濃紫陽花   柴山 要作
雨似合ふ夕ぐれ似合ふ四葩かな   杉山 和美
向き変へて息ゆるやかに蝸牛    髙島 文江
紫陽花の花手水とや神の庭     田所 ハル
二社一寺鎮もる杜や遠郭公     鷹羽 克子
石垣の上にも畑ダリア咲く     田原 桂子
落し文拾ふ青年二の鳥居      長島 啓子
菩提樹の咲くさまに散る甃     中村 國司
夏座敷園児の見入る紙芝居     中村 早苗
解体の家に留まる蚯蚓かな     奈良部美幸
老鴬やまだ灯に早き厨事      西山 弓子
おそるおそる手を伸ばす子に蝸牛  星  揚子
郭公や停車するたび無人駅     星田 一草
筍が上手に掘れて無口なる     松本 光子
サングラスして鳥の声街の音    本倉 裕子
犬小屋のペンキ塗り立て柿若葉   谷田部シツイ
波音や遠流の島の大あはび     渡辺 加代



令和3年10月号掲載 句会報

栃木県白魚火総会 俳句大会報告

谷田部シツイ

令和3年10月号へ 

 令和三年度の栃木県白魚火総会・俳句大会が四月十一日(日)、宇都宮市中央生涯学習センターで、二十四名出席のもと開催されました。
 総会では、冒頭星田一草会長より、コロナ禍が収束していないが、各自健康に十分留意しながら、本年度も俳句に励もうとの挨拶がありました。次いで議事に入り、行事予定・予算案等について原案通り承認され、役員体制も監事一名の補充と全員の留任が承認されました。その後、島雲集同人に推薦された髙島文江さん、みづうみ賞秀作賞の中村國司さんに祝福の花束贈呈がありました。
 俳句大会は五句投句、七句選(役員十句選)で行われました。本年度最初の俳句大会であり数多くの佳句が投句され、選句に苦労する姿が見られました。表彰は一位から五位までと飛賞(二名)の七名に対し行われ、受賞者の名前、点数が発表される度に盛んな拍手が送られました。
 当日の役員の特選句は次のとおり。

 星田一草 選
ふつくらと嬥歌(かがひ)の山の芽吹かな  菊池 まゆ
万愚節妣の簞笥にダイヤかな   菊池 まゆ

 加茂都紀女 選
淡々と生きあはあはと山桜    星田 一草
つくしんぼ列をはみ出す下校の子 谷田部シツイ

 齋藤 都 選
風に乗り忘れたころの落花かな  田原 桂子
人待てばたんぽぽの絮風を待つ  星田 一草

 柴山要作 選
雨脚の叩きし野火の乱れけり   大野 静枝
歌声が風となりゆく芽吹山    加茂都紀女

 秋葉咲女 選
摘むつもり無くて蓬の大群生   杉山 和美
水切りの石春光をまとひ跳ぶ   加茂都紀女
 阿部晴江 選
日輪も空も景色もつちぐもり   佐藤 淑子
ふくしまの児らの十年卒業す   佐藤 淑子

 星 揚子 選
川の面に光の網や桜東風     佐藤 淑子
山里の水湧くところ飛花落花   渡辺 加代

 大野静枝 選
髪解けば全身軽き花疲      秋葉 咲女
折鶴をほどき()た折る春愁    菊池 まゆ

 田原桂子 選
ふくしまの児らの十年卒業す   佐藤 淑子
折鶴をほどき再た折る春愁    菊池 まゆ

 中村國司 選
母の日や寝ぐせの髪をもて余す  齋藤  都
文鎮はいつも冷静花ぐもり    齋藤  都

 松本光子 選
ゆつくりと切手貼りたる春の宵  星  揚子
ひかへめな入学生の眼のひかり  中村 國司

 当日の一句
膝の子の嘻々と声上ぐ半仙戯   秋葉 咲女
鬼面より口許ゆるぶ春の舞    阿部 晴江
歯の欠くも笑顔見せたり入学児  石岡ヒロ子
樹木医の手当の痕や欅の芽    上松 陽子
木工所の木の香いろいろ燕来る  江連 江女
水切りの石春光をまとひ跳ぶ   加茂都紀女
雨脚の叩きし野火の乱れけり   大野 静枝
折鶴をほどき再た折る春愁    菊池 まゆ
陽を纏ひ蝶々畑に三つ巴     熊倉 一彦
良き知らせ届く万朶の桜かな   齋藤 英子
母の日や寝ぐせの髪をもて余す  齋藤  都
ふくしまの児らの十年卒業す   佐藤 淑子
身を反らし小鮎次々堰を跳ぶ   柴山 要作
摘むつもり無くて蓬の大群生   杉山 和美
花万朶の天蓋なせる忠魂碑    鷹羽 克子
道の駅空蹴り上ぐる鯉のぼり   田所 ハル
花の山今日は休みの観覧車    田原 桂子
ひかへめな入学生の眼のひかり  中村 國司
遠目にもわかる姿や座禅草    中村 早苗
朝空に胸ひるがへす初燕     星田 一草
ゆつくりと切手貼りたる春の宵  星  揚子
鴨引いてさざなみに日の渡りけり 松本 光子
つくしんぼ列をはみ出す下校の子 谷田部シツイ
鎧ひたる絵馬にこぼるる春日かな 渡辺 加代


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