最終更新日(Update)'19.04.01 | |||||||||||||||
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季節の一句 弓場 忠義 |
「こふのとり」 (作品) 白岩 敏秀 |
曙集・鳥雲集(巻頭6句のみ掲載) |
白光集(村上尚子選)(巻頭句のみ掲載) 西村ゆうき、渥美 尚作 |
白光秀句 村上 尚子 |
白魚火集(白岩敏秀選)(巻頭句のみ掲載) 坂田 吉康、富田 育子 |
白魚火秀句 白岩 敏秀 |
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季節の一句 |
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(浜 松) 弓場 忠義 |
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曙 集 | |
〔無鑑査同人 作品〕 | |
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水 の 音 (旭 川)坂本タカ女 牡丹の芽 (静 岡)鈴木三都夫 枯 木 星 (出 雲)山根 仙花 寒 鴉 (出 雲)安食 彰彦 日脚伸ぶ (浜 松)村上 尚子 さざれ石 (唐 津)小浜史都女 |
津軽富士 (宇都宮)鶴見一石子 立 春 (東広島)渡邉 春枝 七 草 (浜 松)渥美 絹代 寒の入り (函 館)今井 星女 切 手 (北 見)金田野歩女 湯島天神 (東 京)寺澤 朝子 |
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鳥雲集 | |
巻頭1位から6位のみ | |
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柱 の 影 (宇都宮)星 揚子 立 春 (松 江)西村 松子 春ショール (東広島)源 伸枝 |
探 梅 (浜 松)阿部芙美子 日脚伸ぶ (牧之原)辻 すみよ 寒 の 水 (出 雲)三島 玉絵 |
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白光集 | ||
〔同人作品〕 巻頭句 | ||
村上尚子選 | ||
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西村ゆうき(鳥 取) 初雀日向に声を散らしけり 渥美 尚作(浜 松) 枯芭蕉日を受け風をやり過ごす |
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玄海に春一番の波頭 検札は大雪原を抜けてより 蜷の道見入りめまひを覚えけり 町名は鯨一文字山眠る しもつかれ分家に届き一の午 鏡餅据ゑて道場気合満つ 石段はいまも遊び場冬つばき どの波も背中で受けて海苔を掻く 初日の出昭和平成生き抜けり 葉牡丹の渦に疲れの見えにけり 高千穂の旅夜神楽で終ひけり 春ショールふいに大きな風一つ 春立つや石見土産の「いも代官」 千両を飾りて歳を殖やしけり 辻地蔵供華をもらひて暖かし |
脇山 石菖 田島みつい 相澤よし子 本倉 裕子 若林 光一 山田 哲夫 永島のりお 山田ヨシコ 山田しげる 加藤 芳江 上松 陽子 松尾 純子 伊藤 政江 鶴田 幸子 荒木 友子 |
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白魚火集 |
〔同人・会員作品〕 巻頭句 |
白岩敏秀選 |
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浜 松 坂田 吉康
冬耕にをりをり雲の影通る 浜 松 富田 育子 白鳥の来てさざ波の光りけり |
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白魚火秀句 |
白岩敏秀 |
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鳥かごに止まり木ふたつ日脚伸ぶ 坂田 吉康(浜 松) 日が永くなったと実感できるのは一月半ばを過ぎた頃。そんな頃を見計らって、室内の鳥籠を縁側に移した。鳥籠には二羽の小鳥がいて、止まり木は二本。謂わば、ツインタイプである。小鳥たちはそれぞれの止まり木で鳴き合いながら恋の予行練習をしている。日脚が伸びていく中で、鳥の鳴き声に春の近づく足音を聞いている作者。 若菜摘む池のほとりの日差しかな 富田 育子(浜 松) 温かい日和に誘われて、池のほとりで若菜を摘む人たちがいる。家族なのだろうか、友達同士なのだろうか。池はあらたまの日差しを受けてきらきらと輝いている。明るい笑い声が人たちの間からする。新しい年を迎えた喜びが、池のほとりに溢れている。 復旧の鉄路煙らすとんどかな 舛岡美恵子(福 島) この鉄路は東広島市を通るJR山陽本線。昨年の豪雨で線路に土砂が流入した。それが復旧したのである。 少しづつ忘るる母や名草の芽 廣川 惠子(東広島) かつて、女湯を空にさせたという連続ラジオドラマ「君の名は」(菊田一夫原作)にこんなナレーションがあった。「忘却とは忘れ去ることなり…」。そして、旺文社の英語の参考書に「人間は忘れる動物である」とあったことを記憶している。とは言え、記憶が失われていくことは悲しいことである。それが母親であれば尚更のこと。記憶の回復への願いが毎年忘れずに萌え出して来る名草の芽に託されている。 病窓のいつしか暮れて冬深し 篠原 亮(群 馬) 点滴の最中なのであろうか。或いは予定の治療を終えて、ベットに横たわっているときであろうか。気がつけば、外には夕闇が迫っている。音もなく忍び寄る夜。病を持つ身のやるせなさが「いつしか」に籠もる。 畦道に禰宜の自転車どんど焼 野田 美子(愛 知) 揚句はどんどの行事に産土の禰宜が駆けつけたところ。自転車を降りて乱れた衣服を正すと、朗々と祝詞が始まる。畦道を自転車で来たことで、どんど焼の場所や産土からの距離が分かる。そして終わった後の酒の席までが想像出来る句である。純朴な人たちによる正月の行事。 おしやべりの輪の中にあるみかんかな 町田由美子(群 馬) 蜜柑はお喋りと相性のよい果物である。それも炬燵の上にあれば、なお最高。 初社巫女になりきる女学生 小杉 好恵(札 幌) 正月休みを利用して、女学生が巫女となった。着慣れない白衣や緋袴、足袋に身を縛られて窮屈そうだ。それでも、微笑みを絶やさずに神籤や破魔矢を売っている。初めて経験する女学生の懸命な姿を「巫女になりきる」と活写。 花街に細道多し春の宵 金原 敬子(福 岡) どこかの花街を歩いた時の印象であろうか。かつては賑わった花街。そこではこっそりと細道を伝って、隠れ遊びもあったことだろう。今は静かな細道が花街の家々をつないでいる。つややかで、なまめかしくもある花街の春の宵である。 |
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