◆白魚火全国大会は、九月二十七日~二十八日東京の「ホテル・ルポール麹町」で行われました。
実桜総会・吟行会の折、数方さん、津矢子さんから全国大会出席を勧められ、参加を決心しました。私は北海道以外では十年振りの全国大会で、その時も東京でした。
実桜句会の札幌、苫小牧メンバーは九月二十五日に出発しましたが、私は一日遅れで旭川白魚火の平間純一さんと旭川を発ち、上野の西郷像の前で、野歩女、数方、節子、美木子、津矢子、紗和、喜代さんと合流。昼食をとってから谷根干と呼ばれる谷中を吟行。
東京の下町。左右に老舗の並ぶ「夕焼だんだん」と名付けられた谷中ぎんざ商店街、何処までも続き迷子になる位に人、人で賑わっていました。もっと時間があったら飽きる程見て、買い物をしたかった。また、お寺も多く門に銃弾の跡が沢山有ったのには驚きました。谷中霊園を巡って帰って来ました。
宿泊の都市センターホテルに移動して、五句投句の句会に備え、皆さん各部屋で作句。
・人垣の谷中ぎんざの林檎売り 野歩女
・秋暑し谷中はまこと寺の町 美木子
・金木犀の移り香連れて寺巡り 喜 代
・山門の銃痕三つ乱れ萩 数 方
・板塔婆古りて猫ゐる月の寺 津矢子
・実石榴や段段坂の人の波 節 子
・山門の銃弾の跡萩の寺 紗 和
・野分晴西郷どんの大わらぢ 純 一
・秋暑し寺町坂町猫の町 早 知
◆二十七日、大会当日となりました。
朝から曇り空でポツポツと雨、タクシー二台で皇居前広場へ。
日曜日とあって皇居の周りをランナーが大勢走っておりました。高麗門、櫓門等色々な名称の門があり、警備も厳重でした。外国の観光客が多いせいか、私は警察の人から英語で注意を受けてしまいました。
大手門休憩所でお土産を買い、秋の七草を観察して、全国大会の受付に間に合うようにと大急ぎで三句投句の句会をしました。
その日の夜は懇親会。沢山の先生方にお会い出来て感激でした。ホテルの上に出たスーパームーンも見る事が出来て感激が二倍に。
◆大会二日目の二十八日。爽やかな朝を迎え、歩いて上智大学へ行きました。門に入ると言葉だけでしか知らなかった酔芙蓉があり、見とれてしまいました。教会のある佇まいが壮観で圧倒されました。
十時から前日投句の披講・選評です。
節子さん、紗和さん、早知が選者の先生から、それぞれ短冊を頂き、みんなで喜びました。
万歳三唱で全国大会が終了し、昼食後の一時解散。あっという間の東京大会でした。
来年は広島です。また行きたいと思いました。
会場で皆さんとお別れをして、私はどうしても不忍池を観たくて、純一さんにお願いをし案内をして頂き、又上野の西郷どんを観て帰路に着きました。
・鯉の鰭萍黄葉押しゆけり 野歩女
・風抜くる桜田門の虫の声 数 方
・をみなえしみんなが触れてこぼれけり 美木子
・ランナーを吸ひ込む霧の桜田門 津矢子
・どの松も一幅の絵や石たたき 純 一
・外苑は日本の宝竹の春 紗 和
・江戸城の十月桜仰ぎけり 節 子
・寺町の何処も金木犀匂ふ 早 知
皆さんお世話になりました。とても楽しく心が和み、気持ち良く吟行が出来て感謝致します。
有り難うご座居ました。 |