最終更新日(updated) 2024.02.01 |
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-令和6年2月号より転載- |
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発表 |
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令和六年度「同人賞」・「新鋭賞」発表 令和五年度の成績等を総合して下の方々に決定します。 今後一層の活躍を祈ります。 令和六年一月 主宰 白岩 敏秀 同人賞 福本 國愛 新鋭賞 前川 幹子 |
同人賞 | |||
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-同人賞受賞の言葉、祝いの言葉- | |||
<受賞のことば> 福本 國愛 この度は、同人賞をいただきありがとうございました。喜びと驚きと戸惑いの落ち着かない状態が続いています。 経 歴 本 名 福本 國愛(ふくもと くによし) 生 年 昭和十五年 住 所 鳥取県鳥取市 俳 歴 平成二十二年 白魚火入会 平成二十五年 白魚火同人 平成二十八年 俳人協会会員 |
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福本國愛さんのこと 西村 ゆうき
福本國愛さん「同人賞」受賞、誠におめでとうございます。鳥取白魚火会一同、心よりお祝い申し上げます。 國愛さんは平成二十二年の鳥取白魚火会創立当初からのメンバーです。たいへん気さくで穏やかなお人柄が皆から慕われ、句会のお世話一切をお任せしていますが、何年か前から手製のプリントを配られるようになりました。それは、これまでの白魚火誌から選んだ句の季語を( )で抜いた練習問題です。皆が「宿題」と呼ぶそれを作るために俳誌を精読し、一番勉強されたのは國愛さんご自身ではないかと思います。それ以来、巻頭に掲載される機会が増えたように思うからです。またこの文を書かせていただくに当たり託されたのは、これまでの投句を切り張りした分厚いファイルでした。このような日頃の地道な努力が、この度の賞となって実を結んだのだと思います。 國愛さんは、三十八年間中学校の理科の先生をされ、そのうちの十年間は教頭、校長を務められました。句には学校生活の一こまや子どもを見守る眼差しが現れます。 教へ子の成人の日の髪飾り 清明や「い」よりはじまる出席簿 消しゴムの真つ新な角大試験 ランドセル銀杏落葉の音を蹴り 以前、川に河骨が咲いていると皆を案内されたことがありました。自然な状態で川に咲くのはとても珍しいのだそうです。國愛さんは動植物にとてもお詳しく、いろいろな情報を伝えてくださいます。度々魚釣りに、森林公園にと、フットワーク軽く出かけられ、観察眼のよく効いた句を作られます。 寒鯉や背に力を秘めてをり 流さるる初蝶風にまだ馴れず 紐出でて蝌蚪一寸の初泳ぎ ご実家が鳥取砂丘の近くにあり、子どもの頃は砂丘が遊び場だったそうです。砂丘をよく詠まれるのは郷愁なのかもしれないと、ふと思いました。そして「馬の背(砂丘の稜線)」を全国区にしたいと何度も句にされます。 風紋を砂にもどして春一番 道をしへ風紋蹴つて消えにけり 馬の背へ旅の半ばの夏帽子 馬の背を色なき風と上りゆく 絵手紙もご趣味のひとつ、対象を凝視する姿勢は俳句に通じます。 風の知る翅の脆さや秋の蝶 花八手小さき音のもぐり込む 風花の重さを風にあづけをり 最近は言葉に新しい感覚を取り入れられ、皆が驚くと照れた顔でにっこりされます。 啓蟄や恐竜になる紙粘土 万緑やキッチンカーの紙コップ 皆のまとめ役であり、頼もしい大黒柱の國愛さん。これからも足取り軽くますますお元気で、俳句の道を歩んで行かれますように。 「同人賞」本当におめでとうございます。 |
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新鋭賞 |
前川 幹子
髪くくる 龍天に登る日となり髪くくる 山笑ふ少し甘めの玉子焼き 春ごとのはじまる髪を切りにけり 水馬の下をのたりと鯉二匹 定位置にペン置き夏の立ちにけり 昼深しするする落つる蜘蛛の糸 髪束ね冷麦の束ほどきけり 盆の月魚の赤き粗洗ふ 夜濯を終へて日記を書いてをり 野分だつ髪をばつさり切りにけり 台風の去りし夜更けのラジオかな 頓服の効きくるまでの虫時雨 極月の赤き鳥居をくぐりけり 百本の水仙包む新聞紙 カレーの香ただよふ店や寒鴉 |
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新鋭賞受賞の言葉、祝いの言葉 |
<受賞のことば> 前川 幹子
経 歴
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お祝いの言葉 渡辺 強
この度の「白魚火新鋭賞」受賞を心よりお祝い申し上げます。 |
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