最終更新日(update) 2020.12.01 |
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令和2年12月号より転載 |
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発表 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
令和二年度 第二十八回「みづうみ賞」発表 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第二十八回みづうみ賞応募作品について予選・本選の結果、それぞれ入賞者を決定いたしました。御応募の方々に対し厚く御礼申し上げます。
令和二年十二月 主宰 白岩 敏秀 |
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(名前をクリックするとその作品へジャンプします。)
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みづうみ賞 1篇 | |
塩野 昌治 (浜松)
半夏生 梅ひらく根方の土の濡れてをり 木曽谷を風抜けてゆく春田打 引く波の砂丘を削る松露かな 龍天に登りて亀の甲羅干し 航跡のゆつくり消えて春の海 遠富士に雲湧き上がる今年竹 桑の実の艶のよきもの摘みにけり 半夏生風に水の香ありにけり 亀の子の波に上手に攫はるる 空蟬の力抜くことなかりけり ひぐらしの声の向かうの接骨院 一葉落つ眼鏡の下にボールペン 月代や魚跳ねてより水しづか 木曽谷の風にさらされ柿を干す 筆塚の塵を払つて秋惜しむ 十一月の水にかすかな棘のあり 遠山の夕日まとへる干大根 水攻めの城址を囲む冬田かな 十二月八日まつさらな空ありにけり 雪吊の伸びゆく青き稜線へ |
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受賞のことば 塩野 昌治 |
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五十年住んだ磐田市より、今年五月浜松市に転居しました。その郵便受けに入った封書を開いて、みづうみ賞受賞の知らせにとても驚いています。
みづうみ賞には毎回応募していましたが、選外の連続で力のなさを痛感していました。白岩主宰のていねいな添削指導に励まされ応募を続ける事ができ、今いきなりみづうみ賞をという驚きでいっぱいです。 平成十七年、浜松の社会保険センターの講座を受講したのが、私の俳句の始まりです。そこは仁尾正文前主宰が指導されている講座で、主宰の指導を受けるという幸運に恵まれました。 以来十五年、仁尾主宰から黒崎先生、さらに現在は村上先生、渥美先生の指導の下で句会に吟行にと先生方や句友に励まされながら楽しく続けて来られたお蔭と感謝の気持ちでいっぱいです。 みづうみ賞のような大きな賞をいただいたからにはという気負いを捨てて、今一度白魚火の原点に立ち返って、平易で余韻のある句作りに精進したいと思いますので、これからも一層のご指導よろしくお願い致します。この度は誠にありがとうございました。 住所 静岡県浜松市 生年 昭和十八年 |
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